愛に揺れるまなざし

20歳そこそこで養父母を相次いで亡くしたキャロラインは、幼い弟妹を一心に育てあげてきた。だがようやくその義務からも解放され、コンテスト入賞をきっかけに、世界を飛び回る写真家になるという夢への一歩を踏みだした。そんな折、元精神科医のミックが帰郷し、何かにつけミックにひかれていくキャロライン。弟の自立や妹の反抗に悩まされながらも、不穏な出来事が続く。ついにはキャロラインは身の危険を感じ、助けを求めると友に、自ら調査を始めるのだが。。。。

 兄妹への愛情があふれる素敵な女性でした。
弟といもうとの反抗っぷりは、ぶちたくなるような、にくらしさ。でも、10代の反抗ってあんなものでしょうか?傷ついて故郷にもどったミックは、自分自身にもいろいろ問題を抱えながらも、キャロラインに好意を抱き、なにかれとなく世話を焼きます。そのかいがいしさが、よいですね。
ヒロインのキャロラインは、養子として引き取られ、可愛がられて育ったことを当たり前とは思わず、養父母無きあと生活のために実家を売ってしまったことを、悔み続けます。どうしようもなかったのにさ。
そんな誠実な性格のヒロインと、それゆえに対面する命の危機とがストーリーの軸になっていきます。

まあまあでした。