恋のたくらみは公爵と

ブリジャートン・シリーズの1作目ですね。
翻訳は2冊目ですがもともとはこっちが本当に1作目。
ややこしいですね。

ヘイスティングス公爵であるサイモンは、幼いころに母を亡くし吃音がひどいことから父にも相手にされず乳母に愛情をそそがれて育った。大人になってからのサイモンは、特に人づきあいがうまいわけではなかったが、寡黙であることを人は叡智の片鱗としてみることから、ひとかどの人物として一目置かれていた。
そして放浪の旅から戻ってみると父が亡くなり、公爵位を継ぐことになると、サイモンはロンドンの花婿を探す母親たちの格好の餌食になってしまっていた。

ブリジャートン家の長女ダフネは今年社交界びデビューしたが、下にあと3人の姉妹がおり、のこりは独身の4人の兄弟がいることもあり母からの結婚のプレッシャーに疲れを感じていた。ダフネは性格もよく男兄弟も多いせいで、男性にとっては妹や姉のような関係にはすぐになれても恋愛関係にはなかなか結びつかなかった。

ある舞踏会で声をかけた女性が友人アンソニー・ブリジャートンの妹と知らなかったサイモンは彼女に女性に対しては珍しく好感を持つ。しかし、友人の妹には手をださない、という不文律により彼女から遠ざかろうとするのだが、ダフネの悩みとサイモンの悩みを話すうちに二人が恋におちた振りをしたほうがお互いにとって都合がよいことに気づく。。。ただし、ふりをするつもりが、お互いの感情はかなり本気に発展していってしまい、キスをしているところを不幸にもアンソニー・ブリジャートンに見つかってしまう。ダフネを誰よりも好ましく思いながらも結婚や子をもうけることを避けたいサイモン。それは自ら心に傷をおった子供時代から決めていたことだった。何よりも公爵位を大事にしていた父に復讐するためにヘイスティングス公爵家はサイモンの代で絶やすのだ。
そのために決闘で命を失っても仕方ない、とあきらめていたサイモンを文字通り力技でノックアウトしたダフネ。サイモンは子を持てないことをダフネが受け入れるなら、といって結婚を申し込む。
7人の姉妹兄弟に囲まれて、自分も子をもうけることを夢見ていたダフネだが、まだ見ぬわが子よりもいま愛しているサイモンの方を選んで結婚に同意する。
しかし、二人には大きな勘違いがあった。ダフネはサイモンが子を作れない体だと信じていた。しかいサイモンは子どもを作りたくないのだった。
その事実が判明したとき、2人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
1作目だからか、人物の説明もしっかりついてて話に入りやすいというのはかなり大きなポイントだと思います。
ストーリー的には、しっかりものに見えるサイモンが、かなり母性本能をくすぐるタイプでなにかと
ダフネは抱きしめてあげたくなってしまうようです。確かにね、ほっとけないさみしさみたいのが見え隠れするのってたまりませんよね。
ダフネもすっごいいい子で、サイモンをまるごと抱擁できる懐のふろーいタイプで、とてっも似合いのカップルだと思います。クライマックス近くのサイモンとの仲なおりの際の説得の言葉は、ダフネだから言えたことだし、そんなダフネにだからつらくても本心を見せることができたサイモンなのだなとしみじみします。

でも、この話3番目の主役はやはりブリジャートン一家でしょうね。
母や兄弟、姉妹の強烈なこと。笑いをこらえながら小さい子たちのいらずらを読んでいきました。
順番に出ることを希望しますが、とにかく全部翻訳してほしいシリーズですね