獅子の女神

シャノン・ドレイク=ヘザー・グレアムで、ヘザー・グレアムのMIRA文庫の現代物はよく読みましたが、ヒストリカルは初めてです。
著者の父方の祖先の物語として書かれていて、スコットランドの建国時の詳細?が良く書かれていておもしろかったです。 

 

豊かな領土の跡取り娘のメリオラは17歳。まだまだ父と一緒に過ごせるつもりだったが、父が急に亡くなってしまい、名づけ親の国王に結婚を命じられる。国王が命じた結婚相手はイギリス人の老騎士だと思ったメリオラは、国王の元から逃げして、国王とは敵対関係にあるヴァイキングの叔父の元へと逃亡を図る。
戦いで父も家族も亡くしてスコットランド人騎士、ウォリックは国王にメリオラと結婚しブルー・アイルを治めることを命じられる。ウォリック自身には長年の恋人がいたこともあり、気持ち的な抵抗が強かったが、まさか花嫁が国王の元に来る途中に川においてけぼりにしてきた娘だとは思いもよらないことだった。急いで助けに戻るが、気が強くてけんかっ早く、思いこみが激しくてプライドが強いメリオラはその女神のような容姿とはかけ離れた強烈な女性だった。
だが、強いものと張り合うこと、戦うことを好むウォリックはメリオラと結婚したくなっていく
メリオラはいったんウォリックに連れられ城に帰るが、再度逃げ出し叔父の元にかくまってもらう。叔父は叔父で恋人との結婚を恋人の家族に反対されていたのに、ウォリックに仲を取り持ってもらいうまく結婚できることになり、ウォリックのことをメリオラの結婚相手として認めるのだった。
ウォリックがメリオラを迎えにきたが、何者かがメリオラを誘拐していく。ウォリックはただちに追撃し、たたかいを繰り返してなんとかメリオラを奪回する。
ウォリックの戦いぶりを見て、数度となく命を助けられるなかでメリオラもまたウォリックにひかれていくのだった。

 
ヴァイキング、スコットランド人、イングランド人、ノルウェー人とたくさんの人種が入り乱れて、それぞれの特徴を競い合ってるみたいに個性豊かです。
だれよりもメリオラの強烈さかげんには、あきれるくらい猪突猛進型というか、おこちゃまというか。ね。
ウォリックの忍耐強さには脱帽です。