獅子の花嫁

シークものより、中世もののが好きなはずなのですが。。。ヒロインの身勝手さが目に余るお話です

征服王イリアムの時代、三人の兄と父を失ったクラグミアの後継者、アリアナは征服王の腹心に妻として与えられた褒美だった。14歳のアリアナと豊かな領地であるクラブミアを与えられたのはノルマンディーの獅子と呼ばれる戦士、ライアンだった。ライアンは5年間の間アリアナを修道院に閉じ込めておくが、王命によりクラブミアにて子をもうける必要があったためクラブミアに連れて帰った。14歳のころは気の強さばかりがめだったが、今は美しい女性に成長したアリアナは、それでもまだバラのとげにように辛辣で癇癪持ちでさわるとけがをするような存在だった。
 サクソン人のアリアナは、同じくサクソン人の許嫁がいて、ライアンが来るまでは許嫁のエドリックと結婚するはずだった。ライアンがきて、彼の妻になってからもサクソン人として、ノルマン人に従順になってはいけないと考えるアリアナは、城の魔女ともいえるナディアの忠告も聞かず、ただひたすらに自分の信じる道を突っ走ります。ライアンに魅かれる気持ちを無視しながら、ライアンの昔の愛人(今も?とアリアナは疑う)からの意地悪に傷つき、エドリックの誘いにのってしまったり、本当に後先を考えません。そしてエドリックと逃げておいて、やっぱり戻るから返してくれ、とお願いしますが、当然戻されることもなく、スコットランドまで連れていかれてしまうわけです。

 スコットランド王によりエドリックと結婚させられそうになるアリアナの元にライアンがやってきて、誤解を解いた二人はお互いへの愛を認め合い束の間の幸せに浸るのですが、アリアナを取り戻すためにウイリアム王への忠誠を裏切ってしまったライアンは自分が許せず、アリアナにも心を閉ざしてしまいます。
2人でクラブミアに戻って、よそよそしく過ごしていたところにウイリアム王からの支援依頼の連絡がやってきて、名誉挽回のためにライアンは出かけていきます。ライアンの出発の前に恐ろしい予知をして、ライアンの命の危機をみていたアリアナは、不安を抑えながらライアンを送り出すのでした