あの頃を思い出して

第二部の方です。
よく、小説家の主人公が小説の中で自分の話を引用したりしますが、にたようなプロットながら、さすがベテラン。っていう貫録がありました。
”あなたを思い出して”という2部作の中で一貫したテーマ。イブ&ロークっていうシリーズのダークさもうまくいかした脚色にみえてくるほどです。そしてイブ&ロークの18作目なのに、別な味付けのために妙に新鮮に感じて、普段以上に夢中で読んでしまいました。

祖父母のダイヤをめぐる話を元にした小説はベストセラーになり、一躍時の人となったサマンサ・ギャノンは2週間に及ぶ本のプロモーション・ツアーからくたくたになって自宅い帰ってきた。ホテル暮らしのあわただしさと違い、自宅にいるということがうれしかった。
しかし、自宅にはいったサマンサが見つけたのは留守を任せた友人の変わりはてた姿だった。
事件の担当として捜査にあたるイブは現場の状況や第2の殺人から50年前の失われたダイヤの絡んだ殺人事件と踏んで捜査にあたるが・・・・

 
レインとマックスの孫娘らしくまっすぐで家族を大事にするサマンサ。キー・パーソンとして浮き上がってくる行方不明のクルーの妻と息子。犯罪者のこどもはまた犯罪者なのか?DNAが人となりを決めるのか?イブの過去と心の奥底に深く突き刺さっていく疑問。それを優しく支えるローク。
いつものことですが、一緒にいればいるほど大切さが増していく二人はとても輝いています。
今回からイブの相棒としてがんばるピーボディ。そしていつもの仲間たちはすでにチーム・イブって感じでタイミングもばっちり

普段のものよりも少し短めですが、満足いく話です。