天使の罠にご用心

前作があまり好きでなかったので、
正直いうとあまり期待していませんでした。
途中でやめちゃうかな~と思っていたのに!!!
この踏みつけられ度がたまらない!

19世紀、インドから帰国してから急に政治家を志し、有力貴族や有権者に媚へつらす兄に強制的に協力させられて、エヴリンは今日も空しい日々を過ごしていた。
兄が目をつける人に合わせて好きなものや話題も変わる。
天使のような愛らしい外見をしたエヴリンは、兄の政治的人脈を築くいったんを担っていたが、兄からは無能扱いされ、監視され、命令されるだけなのだ。感謝や称賛など何もない。
そんなある日、兄が目をつけたレディが愛人と戯れているところに行かなければならなかった。愛人の名はセイント。財力はあるが、ひとの心を持たない、と言われる悪名高き侯爵だった。その冷たくも美しい容姿にどきどきしながらも、もう会うこともないとホットしたエヴリンだったが、翌日、エヴリンが兄に内緒で支援しようとしている孤児院の理事長がセイントであったことから、2人は一緒に過ごす時間を持つようになるのだが。。。

 


兄にいいように翻弄され、せっかく見つけた自分だけの心の安らぎであるはずの孤児院でもセイントにもてあそばれ、かわいそうになってしまうヒロインがよいです!
いろいろあっても、良いことを思って行動し、ひとの良い面を見ようとするエヴリンがすごく可愛く感じましたね。そんなエヴリンに、なんとなく魅かれていき、なんとなく彼女の喜ぶことをしようとして、だんだんと彼女なしでは生きてはいけないと思ってしまうセイントがうれしいやら、かわいいやら。
セイントの成長ぶりが楽しい一冊でした。
最後のエピローグみたいなのがあって、2人のその後の幸せがみれるともっとよかったなああ。

楽しみました。