袋小路

なんだか、再読熱にやられてますね

ディロン・サビッチの妹リリーは数年前に暴力夫に妊娠中にぼこぼこにされ、ディロンに助けられて離婚して、2年前に娘と一緒に今度こそは!とやさしいテニスン・フレージャーと結婚した。「皺なしリーマス」という風刺漫画を執筆し、ほどほどに有名なリリーだったが、7か月前に交通事故に娘を殺されてからは、下り坂を転がり落ちていた。
そしていま、脾臓を摘出した、と医者に告げられながれ朦朧としながらベッドに横たわっていて。自殺?あたしが?

FBI捜査官夫婦のサビッチとシャーロックは魔法使いと呼ばれる不気味なシリアルキラーを追い詰め、1人を殺害、1人を腕を撃ち落として捕獲していた。ほっとする一同だが、一人納屋に入り犯人を射殺したサビッチは尋常でないものを目にし、心穏やかではいられなかった。
シャーロックと2人の息子ショーンの普通さに心いやされていたところに、リリーが再度自殺を試みたことを知らせる電話がなる。釈然としないサビッチは、今度こそリリーを守ろうと、リリーの住むハームロックベイに降り立った。

 


とにかくてんこもり。
残念なのは前作迷路と今作の間に3冊もあって、サビッチとシャーロックは結婚してるし、子供までうまれてるし、前作ではまだアツアツの恋人同士がすっかり夫婦としての信頼関係を築いているし・・・勿体ない。と思ってしまう。

それはさておき、リリーもさすがディロンの妹17歳で賭け事の元締めとなり、祖母からもらった絵の才能を生かしてスパイスのよくきいた風刺漫画家として名をはせる強い女性。
でも、ひと一倍幸せを求める気持ちも強く、安定した男性を望んでるのに、2回とも裏目にでる。
これって、ディロンが完璧すぎるからリリーの男を見る目がくるってる。。のかもしれない。
今回リリーのヒーローはサイモンだけど、他のロマンス小説のように猛烈に盛り上がらず、サイモンの一歩引いた態度がとてもよい。
この二人、このあとどうなったんでしょうねえ。。

話の中にちょくちょくでてくるメキシカン、ディロン大好物の野菜ラザニア、ナパのシャルドネ。相変わらずよだれの出そうなメニューです。そして会話もね、ユーモアが聞いてて読んでてたのしい。
やっぱり、このシリーズはおもしろい!