やすらぎに包まれて

ボディ・ガード・シリーズの2話目です。
前回のリズのための囮作戦でもお互いを強烈に意識しあっていた2人の話です。

ホットですが、2人の心の在り方が丁寧に書いてあります
事件よりも人物に焦点をあてていて、前作でいがみ合っていたように見えた二人の関係が明らかになり、深まっていくのがよくわかって、強くてしっかりした女性すきとしてはたまらなく好きな話です

 

自分を嫌っている元傭兵のニトロが父の傭兵養成学校のパートナーになる。
ニトロにひかれていて、一緒にいるとドキドキしてくるジョシーは、でも嫌われてるから。。と少し冷たく接する。そしてその夜、学校で爆発があった。散歩にでていたジョシーは無事だったが瓦礫で父がけがをして病院に運んだ。ニトロに連絡し、薬で眠っているはずの父のへやにいってみると父は逃亡した後だった。ベトナム帰還兵で、以降学校を運営しながら日々鍛練していた父を発見するのは不可能と判断したジョシーとニトロは学校を調べる。その結果、学校が何者かに爆破され、その後も何者かが学校の中を荒らしまわったことが判明する。

ニトロはジョシーの父を探すヘルプをすることを約束し、ジョシーの家にやってくる。ニトロの前ではニトロを意識して怒りっぽくなったりするジョシー。ジョシーがほしいがために緊張するニトロ。二人は協力しあい、仲良くやっていくためにも気持ちを落ちつけようと散歩にでかけるが、むしろ散歩の途中で2人は燃え上ってしまい、あやうく公然の目の前で事に及んでしまいそうになる。
ニトロはジョシーに愛を交わす提案をし、ジョシーは提案を受け入れる。しかし、2人はやらなければならないことが沢山あり、とりあえずはジョシュアことウルフやホットワイヤーと連絡をとたっり、ジョシーは父の逃亡の原因が書いてあるかと父の日記を読むのだった。

最初の経験は特別であってほしい、と願うニトロはホテルを花で埋め、自分は欲望で死にそうになってもジョシーに特別な経験をさせるためにだけに、奉仕する。感激すると同時にもともとニトロのことを憎からず思っていたジョシーは将来や子供のことをほのめかすと、とたんに物凄い拒絶反応が戻ってくる。セックスをしてジョシーを自分の女として扱いながらも、永久的な関係は望まないというニトロにひどく傷つくジョシー。そして、傭兵以外の人生を望むら傭兵をやめられそうもないニトロを望むべきではない、と悩む。

 
2人はジョシーの父の隠れ家を見つけ、後を追うがジョシーの父は既に別の場所に偵察にでた後だった。ジョシーの父の戻りを待つ間、2人は親密な時間を過ごす。子供は欲しくない、といいながらもジョシーの生理にがっかりするニトロ。ニトロの生い立ちを聞き、ニトロを苦しめている原因を突き止めるジョシーだが、ニトロと自分には将来はない、とかなりあきらめ気味。それでも、生理になったジョシーをやさしく介抱し、セックスができなくてもキスしてくれたり抱きしめたままねむってくれるニトロに自分たちの関係は体以上のものがあるはずと期待を消せないジョシーは愛を囁きはじめるがニトロからの反応がなし。ジョシーは期待通りというか、少しさみしさとむなしさを感じる。
そんなジョシーにリズがアドバイス。最初にリズが愛を告白したときのウルフもそうだった、と。あきらめちゃいけないとジョシーをはげますリズ。

そんな中、ジョシーの父が帰ってきて、学校を爆破した連中をとらえに出かけることになる。ニトロは反対したがジョシーは作戦に参加する。
特に問題なく作戦は成功できるはずだったが、5歳の子供が夜中に目を覚まし、侵入者=ジョシーに対して発砲した。ニトロは、ジョシーを失うかもしれない恐怖にようやくジョシーへの愛を認識するのだった。

ニトロ=ダニエルの献身っぷりは最高です。
他の人には冷血漢のように冷たく、表情もなく、関心もないニトロなのにジョシーには特別な感情をもっていて、特に美女でボンキュボン!な体型でもないジョシーを女神のように扱います。
対するジョシーは父により幼いことから戦士として鍛え上げられた元傭兵です。自立していて、かつては父が自分を鍛えるのは男の子が欲しかったからだと信じ、父ののぞむ人間になるようにひたすらがんばってきました。しかし数年前に命を落としそうになったジョシーのところへ飛んできた父から、ジョシーを鍛えたのは、自分の身を守れるようにという父独特の愛情表現だったことをしり、傭兵以外の生き方を探し始めます。ジョシーは早くからニトロのことを意識し、好きだと思っていても、ジョシーを見るととたんに緊張するニトロをみて、自分は嫌われてるんだ、と信じこんでいます。
物語としてはジョシーの父の学校を爆破した犯人を見つけるのが目的として進んでいますが、それよりも2人のこまやかな心の動きがこまーかく書いてあって、一緒に一喜一憂してしまう内容です。

2人がお互いを見つけられて本当によかった。