禁じられた愛のいざない

邦訳はお初な作家さんです。

RITA賞のヒストリカル・ロマンスの候補作品とのこと。

アメリカでもまだ2作してでていない、新人作家さんなんですね。RITA賞ってすごいのね。

 母にそっくりに生まれたキャロラインは、伯爵である父から幽閉されるように育てられてきた。父亡き後伯爵になった兄もその遺言どおり、キャロラインをほとんど外に出さず、近所との交流もさせず、ましてや社交界へのデビューなどもさせずにそだててきた。

そんな状況に不満を覚えない令嬢もいるのかもしれないが、キャロラインは自由になりたくて仕方なかった。

1通の手紙がキャロラインの転機になった。母の遺産を知らせる弁護士からの手紙。そして同時期に親友フィオナがロンドンで結婚し、その付き添いをキャロラインに頼んできたこと。

兄の反対もものともせず、キャロラインはロンドンに旅立った。

すべてが新鮮で楽しく、華やかに花開いたキャロラインは一人の男性と出会う。

それはフィオナと、ロンドンで女性をたぶらかすモンスターと噂し、放蕩貴公子と呼ばれるフィリップ・モンカームだった。フィリップ自身は噂につかれ、少し女性たちから距離を置こうかと思っていた矢先、キャロラインと出会い、たちまち恋に落ちていく。キャロライン自身も、これ以上自分以外の誰かに支配されるのは耐えられず、結婚など、もってのほか。フィオナの結婚式が終わったらパリに飛んで優雅な独身生活をおう歌するつもりが、フィリップに惹かれるのを止められない。。。。

 

放蕩ものとして海千山千のフィリップですが、キャロラインにはメロメロです。

美しく、聡明でフィリップのことを噂ではなく一人の男性として紳士に受け止めてくれるキャロラインは、フィリップにとってもかけがえのない存在になっていきますが、頑なに結婚をこばむキャロライン。そんなところにキャロラインの兄の手が迫ります。

 

ホットで、純真で。。と楽しく読めました。