愛の炎が消せなくて

やっと、読めました。

これがRITA賞受賞?っていうのがちょっと不思議でした。

前作までのオリヴィアとディビットのからみを理解していないと、オリヴィアの腹立ちとか事件のトラウマとか理解できないのではないかな、と思ってしまいました。これは前作から邦訳すべきだったんじゃないかな。。と。

でも、なんとか賞受賞作のが売れるのでしょうから仕方ないのか。。特にカレン・ローズの本は、あちこちの出版社からでているので、続けて出してもらえると嬉しいです。

 

 ミネアポリス殺人課のオリヴィアは、放火事件の捜査でディービットと再会する。

ディービットとは、数年前の姉の結婚式で出会いすっかり意気投合して夜を過ごしたきりになっていた。7か月まえに共通の友人であるイブを頼ってシカゴから引っ越してきても、電話一本なし。

ディービットと出会った瞬間から特別なものを感じていたオリヴィアは、あきらめようと思いつつもあきらめきれていなかった。また、7か月前のレッド・ドレス・キラーの事件の後片付けから、事件現場にいくとパニックになる状態を隠しなガラス越し、眠ることも食べることもできないひどい状態。

ディービットは、放火現場で消火に当たり、巻き込まれて死亡した少女の第一発見者であるとと同時に、重要と思われる証拠品を回収した発見者でもあった。

捜査が進むにつれ、ディービットの発見した証拠品の重要性が高まってきて、ただの放火ではなく、何かの主張のための放火であることがわかってくるが、間もなくおきた放火では、銃で撃たれた男性を避けるように放火されたことから、何かの主張とはまた別の可能性も浮上してきた。

 

ディービットは、数年前のオリヴィアとの夜の失敗を覚えてなくて、オリヴィアが何を怒っているのかもわかっていない。でも、近づいていって拒絶されるのは、想像するだけでも耐えられないので、声をかけることもできない。ディービットの中に長らくある罪悪感もあって、時間だけが過ぎていってた。

過去に、片親で厳しい母親とうまくいかない関係にあり、父の死を知ったときに、異母姉妹(一人は刑事、一人は犯罪者)がいることを知り、複雑な気持ちになり、そして婚約者からは以前の婚約者のために捨てられるという経験から、誰かが自分を求めてくれるという実感の持てないオリヴィア。

二人は、やっと歩み寄って、お互いの気持ちを確認していくわけですが、事件と並行しているので、なかなか会えず大変です。

でも、つらい思いをいろいろしてきた二人が幸せを見つけてよかった。ディービットも長い間、いろんな話にでき来ていたので、これ以降の後日談を読んでみたい気がしました。