I CAN SEE YOU

同じく、愛の炎が消せなくて。。。の前段で、再読。

サスペンスとしてはこちらのほうが好きです。

 

 かつて連続殺人犯に誘拐され、瀕死の状況で助け出され顔、腕、心に大きな傷を負った少女イーヴィーはイブと名前を変え、友人とトムととともにミネアポリスに住んでいた。

数十回の手術を受け、顔の傷も腕もだいぶ良くなり、もう一目見ただけで子供が泣きだすことはなくなった。今は、夜は警察官がよくあつまる、バーでバーテンダーとして働き、心理学の修士号を取るため大学院にも通っていた。専攻は心理学。心理学者を目指し、ある研究に取り組んでいた。それはゲーム依存者の心理研究。シャドウランドという仮想空間で、ゲーマーたちはアバターを使って別の人格、別の人生を楽しむ。のめりこむあまり1日18時間をゲームの世界で過ごすヘビーユーザもいた。

 

そんなある日、イブの研究対象者の1人が自殺する。彼女は18時間以上をシャドウランドで過ごす重度の依存者。もしや自分の研究が自殺のほう助になったのでは?もっと頻繁に会えば彼女を救えたのでは?罪悪感から自殺近辺を調べていたイブは、人気者のジャックと一緒にバーにきては炭酸水しか飲まない、粗削りな男臭さがあり、イブの心を揺さぶる刑事ノアと出会い、自殺者との関係を問いただされる。イブは仕事に関わりがあった。。とごまかしてその場を逃げ出した。

シャドウランドを注意してみていると、もう一人の研究対象者が姿を消していた。イブは対象者の住所を訪ねると今回の対象者も自殺していて、ノアと話すうちにこれは自殺ではなく、連続殺人であることがわかってきて・・・・

 

カレン・ローズの話は、数日間の中で起きたことをいろんな視点で書いていくのですが、今回はほんとうにもうハラハラ。イブに頑張って犯人を見つけてほしい!イブにもうひどい目にあってほしくない!イブとノアの関係はもっと進んでほしい!と結構な勢いで読めます。

イブの回りにはイブの友人ミーアの異母姉妹オリヴィア、友人のトム、途中からシカゴからやってきてイブを守るディービット、バーのオーナーであるサル、大学での友人キャリーと昔と比べたくさんの人がいて、彼女を支えます。本当に立ち直ったんだね、と1作目からでているイブの幸せを祝福したくなる1冊でした。