放蕩者の長い恋

かなり現実的で厳しい話でした。
おもしろかったけどね

ケタリング伯爵ジュリアンの4人の妹の幼馴染で、小娘のころから知っているクラウディアは、美しく成長し、ある舞踏会でジュリアンは恋に落ちた。しかし同じ晩、親友フィリップ彼女に求愛し、ジュリアンは友情のために想いを封印する。だが、その後フィリップが自堕落な生活を送り、自分を滅ぼし、最後には決闘で命を落としてしまうと、ジュリアンは自らを責めずにはいられなかった。
クラウディアへの愛は変わらず、時間がたっても薄れようとしない。フィリップへの罪悪感も、依然あり、ジュリアンはそれまでよりも放蕩な生活に逃げるようになった。
そんな乱れた生活の影には、愛する両親を失い、大事に守っていた妹をも亡くした、心の痛みがあったのだった。
避けても巡り合う2人は、ついに。。。。

 
放蕩者として名をはせながらも妹たちの将来を真剣に案じ、間違いなく幸せにな将来をくらせるように気を配っていた。愛に目がくらむ妹に、相手の男を吟味し、財産目当ての相手にひっかからぬように気をつける、よいお兄さんです。しかし、愛する両親や、愛する妹を一人失ったことから人を愛することに憶病になったジュリアン。
対するクラウディアは、厳格で出世欲の塊のような父に育てられ、自分の価値や愛される喜び、他人を信用することが難しい女性に成長しています。そんな2人がとんだスキャンダルから結婚することになります。
お互いに魅かれあっていても恋だけでは生きていけない。人として信用、信頼できなければ、夫婦の関係ってなりたたないよね。。って感じでした。

ソフィーのスキャンダルやクラウディアの野望、人を助けずにいられないクラウディアのおせっかいで、2人の中も混乱をきたしますが、最後は、みんな成長してそれぞれにそれなりに幸せを見つけていけてよかったです。