愛のレッスンは秘やかに

禁忌に挑戦ですが、あまりにすんなり受けいられる話にびつくり。

英首相の娘にして現大蔵大臣の妻エリザベスは、次男を妊娠してから夫婦生活がなかった。夫や父のために影に表に政治活動を支えてきたが、子供たちも手を離れてきた昨今、夫に愛人がいることも風の噂でしってしまい、なんとか夫を振り向かせて、人並みな夫婦生活を過ごしたいと願うようになった。夫を喜ばせる女になるにはどうしたらよいのか?そしてそのレッスンを秘密理に行ってもらうにはどうすればよいのか?エシザベスが奇抜なお願いのために選んだのは、バスタード・シークと呼ばれるターコイズブルーの瞳が美しい、シークの庶子だった。
脅迫じみた方法でエリザベスは願を聞いてもらいことに成功する。その日から、エリザベスの33年間でもっともみだらで自由な時間を共有することになるのだが、エリザベスが自分の幸せに目覚めると同じ時期に、エリザベスにたびたび危険な出来事が起こるのだが。。。

 一応人妻なのですが、浮気とかそういうことに分類できないような、深い事情があります。
人として、女としてみとめられたい!と願いエリザベスの熱心さと純真さに、クールで世なれていたはずのサファイア卿も夢中になっていってしまいます。
しかし。。。エリザベスの家族はかなりひどい。権力と政治という組み合わせからすると、エリザベスの身に起きたことが他でも起きそうな可能性が怖い。そんな状況からエリザベスを救い保護するサファイア卿。でも、彼も純真で女らしく情熱的なエリザベスによって解放されていく。
いろいろな秘密、陰謀、過去が乱れて結構暗い雰囲気ですが、込み入っている中でも幸せになる人たちがいると思うと、それが不倫から始まっても、よかったな!って思えてきます。
なんだか、うまくだまされた気分ですが、見事な騙され方なので気になりません(笑

すごい作家さんですね。
また、次作も期待しちゃいます!