黒の伯爵と魔法の乙女

読み終わるのが惜しいくらい、気に入りました。
こういう、他には冷たいけれど、ヒロインにだけやさしいヒーローは大好きです!

魔女を母にもつ姉妹の中で、唯一魔力を継承していない娘ジリアン。彼女はそのことをコンプレックスに思っていた。そして何年かぶりに呼び寄せてくれた父は、ジリアンだけをフランスに嫁がせようとして、家族から離れ離れになることになりそうだった。だが、姉がキンクリーブ伯爵と結婚しないとなったときから、ジリアンがキンクリーブ伯爵ニコラスとの結婚を狙っていた。妻を殺したといわれる氷のような美男子で、彼を見つめるだけで不思議な気分になる。だが、ニコラスは姉のことがあってから滅多にマクドネルの領地には来ない。。
そんなある日、父の火急の知らせを受けてやってきたニコラスは、しぶしぶながらジリアンとの婚約を承諾した。浮かれてもいいはずだが、ジリアンにはニコラスが父を安心させるためにジリアンとの婚約を承諾し、実際に結婚するつもりがないように思えた。なんとしても彼と結婚しなければ!ジリアンは、いけない・・と思いつつ、村の魔法使いと呼ばれるばばの元におとづれ・・・・

 いろいろな出来事で女性、魔女を信用できなくなってしまったニコラス。でも、不思議とジリアンのことは気にいります。ジリアンのあどけなさ、かわいらしさなどがじわじわとニコラスにしみていき、ついには彼を笑わせるまでになります。氷の伯爵と呼ばれ、冷たく厳しいイメージからは、ジリアンとおしゃべりしたり、からかったりする姿からほど遠いけど、こういう自分の前でだけ笑ってくれるヒーローは大好きです!
犬のブロックには笑います。
そして魔女は魔女でも、霊とはなしできる魔女ってのもすごいです。
魔女っぽくないけど、すごい力です。
全体的にメロウなジリアンとクールなニコラスにやられました。
ここまで来ると、ローズのお話がとっても楽しみです。