いつもふたりきりで

なんともかわいい話でした。
せちがらい世の中だけど、クラリッサのまわりにいれば、 何だか心が温かくなりようなヒロインでした。おもしろかったです

ナポレオン戦争で顔から喉にかけて名誉の負傷を負ったハンサムな侯爵エイドリアンは、けがを負った自分の顔を見てパーティにいた女性が意識を失った事件をきっかけに長い間社交界から遠ざかっていた。しかし、跡取りをもうけなければならない義務から久し振りに社交界に姿を現した。
そんなエイドリアンの目を引いたのが、小柄でかわいらしい美しさを備えながら、極度の近視によって、彼女のまわりの人に迷惑をかけまくり、求婚者をことごとく遠ざけているという噂のクラリッサだった。

彼女のほのぼのとした雰囲気や話の面白さもさることながら、目が見えないクラリッサならば、自分の顔の傷におびえることはないだろう。。。という打算もあって、彼女に近づいたのだが、クラリッサといることに喜びを感じるようになり。。。

 とてもかわいらしい話でした。
エイドリアンも気難しさがあったなんて信じられないくらい、ヒロインにメロメロで、とても優しく思いやりがある男性として書かれていて魅力的でした。
ヒロインもそういう愛情を受け取るにふさわしく、優しく、賢く、おっちょこちょいで、魅力的。
彼女の優しいこころ使いに、回りの人間も悪人ではいられなくなるのだな~とたのしかったです。