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楽園に落ちた天使

おもしろかったです。
何度も泣かされました。

19世紀後半、南北戦争の傷跡が残る南部で、オリヴィアは3人の娘とともに暮らしていた。豪華だった生家はメンテナンスが十分できないためにあれはて、広大な敷地はあるけれど、女手一人で管理するには広すぎた。そして、幼馴染のヴァーノンが鉄道を引くためにオリヴィアの土地を狙っていて、彼の嫌がらせのために買い物さえもままならない毎日だった。
神様、誰か農場を手伝ってくれる男性を与えてください。。とオリヴィアは祈っていました。
神様は、男を遣わしましたが、オリヴィアの忌み嫌う賭けボクシングのボクサーで、瀕死の状態に傷ついた状態でオリヴィアの元に使わされました。
オリヴィアは彼を家に連れて帰り看病しますが、天使のようにハンサムなのに、口を開けば悪魔も裸足でにが出すくらいの悪態をつく男だった。過去の出来事とけがによる熱でうなされているのだ!とわかっても、嫌悪を後悔は消せない。
だが、けがが治ってからの、コナーは孤独と皮肉っぽさを秘めてはいても、3人のうるさい娘たちにつきあったり、家事を進んでやってくれたり、なにかといい人であること証明していくが。。。

 オリヴィア29歳。平平凡凡の地味な女性ながら、ほほ笑むと絶世の美女。
子供のころはお嬢様で良家の出身だが、今は日々の暮らしにも悩むほど貧乏だ。
だが、道端に怪我した人がいれば、助けるのが当たりまえ。何も変わりのない毎日を過ごせることが幸せであると信じる、幸せな人でもあります。

対するコナーは、アイルランド出身で、飢饉や迫害により家族を失い、憎しみだけで生き残ってきたファイターです。死んだほうがましと思える暴行や拷問に耐え抜きましたが、常にフラッシュバックに苦しみ、酒とボクシングに明け暮れることで気を紛らわしてきました。
家族にあこがれ、知性をほしがったけれど手にいれることができない。。とあきらめていたものが、目の前にさしだされるわけです。そして拒絶します。
この話をよんでると、人間ってなんて自分勝手で複雑なのだろう。。と思いますね。
そして神様がいるのならば、神様が願を聞き届けてくれるのは私たちを幸せにするよりも、新たな試練として試しているのではないかとおもってしまう。

2人のまったく違う境遇でそだった男女が、でもなぜか同じハートをもってわかりあう。そしてオリヴィアは自分の愛で、傷ついたコナーをいやそうとします。その表現もまた、切ない。。

RITA賞受賞だそうですが、こういう地味でジーンとくる話が受賞するのはとてもうれしいです。