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大好きにならずにいられない

レイチェル・ギブソンのデビュー作ということで、前作"あの夏の湖で"とは全く別の、直球勝負のお話でした。

生まれたばかりで母に捨てられ祖母に育てられたジョージアンヌは、小学校時代に勉強が苦手で、ちっとも先生のいうようにできなかった。医者の判断は、脳の障害による学習障害。この子は賢くはならないでしょうから、面倒をみてくれる夫を見つけるようにした方がいい。。とのこと。
それから、ジョージアンヌは彼女なりに一生けん命生きてきた。でも、なぜか、うまくいかない。にっこり笑って男を楽しませ、手玉に取るのは得意なのに、いつも最後はピンチにおちいってしまう。今回ももう少しで40歳も年上の男と結婚するところだった。でも、直前で逃げだした。間違ってる。しっくりいかない、という気持ちを消せなかったのだ。
元結婚相手の大富豪にしてホッケーチームのオーナー、ヴァージルの家から逃げだす際に車に乗せてくれたジョン。彼はホッケーの選手で、とてもハンサムだ。そして、なぜか私の魅力が通じない。彼は1晩だけという約束で止めてくれたけどいやいやだった。これからどうしたらよいのだろう。。と途方に暮れるジョージアンヌとジョージアンヌにかかわって仕事を無くしたくないジョンは、遠慮し会いながらも、ふとしたことから情熱的な夜を過ごしてしまう。
だが、それは約束通り1晩だけのこと。翌日、ジョンはジョージアンヌに飛行機のチケットを買い与え、さっさとさよならをいって、去って行った。
ジョージアンヌは、人生で初めて、自分の足で立つことを決める。
それは故郷テキサスではなく、ここワシントン州で!

 登場したときは、外見的魅力と笑顔ですべてを乗り切っていこうとするジョージアンヌに少し嫌な感じも受けましたが、7年後の変身が見事なので、すぐにいい感じにのれました。
期待せずシークレット・ベイビーものだったので、すごくうれしく読めました。
前作ほどの複雑さはないものの今回もH/Hも過去に傷もつ者同士。ジョンは最初の妻と妊娠がきっかけで結婚するも、早産により生後一か月で息子を亡くした。そのショックから立ち直れなかった妻リンダは自ら命をたってしまう。罪悪感から立ち直れず、酒びたりの日々を過ごした後、更生。ジョージアンヌも母との決定的な決別、妊娠、出産、自らの障害の克服など、試練の多い人生を歩んできた。そういう苦労の上に成り立つ話はすきですねえ。
今回特に、ジョージアンヌの娘が、ジョンを父と知るまではすっごく懐いていたのに、父とわかった瞬間から、全然笑わなくなるところも、興味深かかったです。
結局、タイトルの通り、いろいろな障害があっても大好きにならずにいられない2人なわけでした。