過ぎ去った日は遠く

超ひさびさのサンドラ・ブラウン。夢物語りでも、このころの雰囲気の方が好きですねえ。

イラストレータとしてつつましく生きるマーニーの元に、国民的英雄である宇宙飛行士、ロウがやってくる。彼は自分に届いた脅迫状の送り主がマーニーだと信 じていた。問い詰められる内容に身に覚えのないマーニーは反論するが、ロウは激しく問い詰めてきた。そんなところへ、マーニーの息子ディヴィッドが帰って きた。
ロウは凍りつく。自分の16歳のころによく似た少年の存在に、脅迫状の内容が間違いでないことをしったのだ。
だが、同じようにマー ニーもあまりの衝撃にふらつきそうになっていた。マーニーは、17年前からディヴィッドを我が子として育ててきた。まだ生まれる前から中絶を望む姉を励ま し、何とか出産までさせた。それ以降、姉の妊娠でバラバラになったマーニーの家族の中で、ディヴィッドだけが、マーニーに生きがいだった。ロウには知らせ るつもりもなかったのに。。。なぜ?だれがロウに知らせたの?
2人だけの暮らしが変わろうとしていた。。。

 宇宙飛行士で国民的英雄で、超リッチでハンサム。というロマンス系の小説でしか存在しないヒーローに、つつましくも美しく、芯の強いヒロイン。
よかったですねえ。
シークレット・ベイビーものは、事実を知ったときとそのあとのヒーローの行動が楽しみなのですが、
今回は産みの親ではないけれど、母親として育ててきたマーニーの母性とロウへの初恋が絡んで余計におもしろかったです。