愛の調べは翡翠色

物凄いのめり込んで、あっという間に読み終わってしまいました。
すごいよかったです!

 

作曲家のディランは落馬の事故以来、頭の中を響き渡る金属音にじゃまされて、作曲ができなくなってしまった。人生において何よりも大切な音楽と切り離されたことに絶望したディランはピストルで自殺を図ろうと、劇場にやってきたが、そこでヴァイオリンをひく掃除人、美しい緑の瞳を持つ掃除人に出会い、命を助けられる。彼女がそばにいたその短い時間、金属音が消え、美しいメロディが聞こえたのだ。彼女がいれば、もう一度音楽を作れる・・・必死に彼女を探したが、どこにもみつからまかった。
5年たち、彼女が幻かと思い始めていたころ、ある舞踏会で彼女を見つけた。姿はわからなくても、メロディが聞こえたのだ。そして、ついに・・・・・

 
この、運命の女性!って下りもよいのですが、ディランを助けた美貌のヴァイオリニストのグレースにとって運命の女神と呼ばれるのが初めてでないところがまた、面白い。
かつて、ディランと同じような天才にミューズとしてあがめられ、とがめられ、裏切られたことのあるグレースは非常の現実的で、まったく夢をみようとしないし、何かに調子に乗ることもない。
ともすれば退屈に映りそうな女性なのに、ディラン親子の強烈はわがままブリに帰って、しっかりした軸のようにみえてきて、さらに魅力的。

とにかくおもしろかったです。前作もよかったけど、私的には、こちらのほうが断然お気に入り!
やはり、過去に傷をおった2人のラブストーリーって大好きです!