狼とワルツを

前半のヴェーンはペイシェンスに調子を崩され、なんだかヴェーンぽくなくて、少しがっかり。
でも後半、家族とともにいるヴェーンはすっかりいつもの調子になってかっこいい!
一族がそろうとはなやかで面白いですね。
ヴェーンとヴェーンが一目ぼれした、男性不信の女性のお話です。

シンスター一族のヴェーンは、教会への用事を終えた直後に大あらしに見舞われ教母の屋敷、ベラミー館に逃げ込んだ。そこでヴェーンは美しい女性と出会い、今まで感じたことのない不思議な思いを味わった。
だが、世なれた上に幾多の女性過ごしてきたヴェーンは、一時の恋人として、その女性、ペイシェンスを見ていたが、教母のミニーに頼まれた事柄からしばらくベラミー館に滞在しなければならなくなったヴェーンは、ペイシェンスが美しいだけでなく弟思いで、情が深く、情熱的でありながら冷静で、非常に頭のいい女性であることにきずく。それらすべてはヴェーンにとって伴侶として求める姿と重なり、除所にペイシェンスをかけがえのない存在と思い始める。
最初は洗練された紳士ぶりに、自分の父親と同じ雰囲気を感じ、家族をないがしろにする男性と想い冷たくヴェーンのことをあしらっていたペイシェンスだが、ヴェーンの弟への公平で年長者らしい面倒みをもって接している姿を見て思いを改め、さらに叔母であるミニーにシンスター家の家族の思いをきき、自分の考えを改め、素直にあやまった。
その時から二人の距離は急速に縮み始める。

ミニーがヴェーンに依頼した屋敷の中で小物ばかりを盗む輩の調査も、幽霊騒ぎも簡単には解決しなかったが、ヴェーンは粘り強く捜査をすすめ・・

 


冷静で紳士ぷりのよいヴェーンとは思えないほど、自分のペースを乱されまくります。
自分の言いたいことを居合わせてもらえずに、激情に流れされて、大事な話をできない。。シーンがたくさん!そして、ヴェーンも愛を自覚する前からよくペイシェンスに触れ、なで、キスして、とても美しいいシーンが満載です。
ペイシェンスの父への嫌悪と母の過ちを繰り返したくない!と結婚をかたくなに拒否するペイシェンスをいかにヴェーンは説得できるのか?
後半には家族総出で盛り上がります。
楽しい一冊でした!