理想の妻のたくらみは

非常によくできた話でした!
だいたい架空の妻を作ってまわりを納得させたり、貴族でもなく本人でもない人物になりすますのって、どうやるの??と、小説ながらもかなりぶっとび設定!でもおもしろい。
感動しました

由緒正しい男爵のアレックスは、ロンドンちゅうの独身の女性の追いかけられるのにいやかがさし、悪友のジャックとともに、架空の妻エマリンを作り上げた。エマリンは体が弱くて田舎で休養しているといえば、何人とも疑わない。
だが、ある日、大量の請求書とともに本物のエマリンが現れた。奇跡の出来事によって体調がよくなったエマリンは身の回りのものやロンドンでの屋敷の改装に取り掛かる。淑女のような美しさを持ちながら、一方では世なれた女の側面を見せるエマリンに、堅物で知られるアレックスは最初拒絶を示すが、だが拒絶するには彼女は華やかで明るく生き生きとしすぎており、まるでアレックスの人生に灯がともったような気持ちにさせてくれるのだった。
だが、彼女は一体何ものなのか・・・・・

 


貴族名鑑を暗記してカードの天才?そして美人?
苦労人なのはわかりますが、他人になりすましていながらおびえることなく堂々と(堂々しすぎるほど)ふるまえるのが、信じがたい!でもすごい!
だいたい、他人の家ってのは居心地わるいわけじゃないですか。でもエマリンにはそんなの全然気にならないのですね。
すごい!すごすぎる
そしてだんだん優しく、ロマンチックになっていくアレックスもグッドです。
最後のエマリンの家族をめぐる騒動も、息をつかせてくれない展開で素晴らしいですね。
こういう作家さんの話が読めてとっても幸せです。
次はジャックの話だそうなので、楽しみに待ちます!