戦士と魔術師の娘

ヴァイキング・シリーズの3作目です。
2作目で奴隷から自由民になった苦労人、クリーブがヒーローです。
結構おもしろかったのですが、1作目からのすべての登場人物が入り乱れているため、注意が拡散してしまったことが多かったような。。
女性陣のがんばりがおもしろかったです。

自由民となったクリーブは、ノルマンディー公ロロのために、ロロの息子とアイルランド王の王女との婚礼の特使としてアイルランドを訪れる。そこでだった王女、チェッサはクリーブの醜い顔の傷も気にせずに、あからさまにクリーブに好意を寄せてくる。
しかし、特使としての義務と過去の出来事から女性を寄せ付けないクリーブは強引に政略結婚を進めるように尽力するが、あちらこちらからの邪魔が入りチェッサの政略結婚は思わぬ方向に進み始める。だが、ピンチをチャンスに変えていくチェッサの機転と作り話でチェッサの危機を脱したかのようにみえたが、ラグノー王国の影の支配者が、チェッサの機転と知力、行動力を高く買い、自国の礎にと望み始めると、事態はさらに深刻な事態に陥っていき、クリーブが望まなくてもチェッサはクリーブの運命に強く深く結びつけれていくのだが・・・

 1冊に詰め込みすぎなくらい、たくさんの出来事がありました。
チェッサの結婚をめぐる争奪戦、チェッサの過去との再会、チェッサとクリーブの結婚、クリーブの過去が戻ってきたこと、クリーブが生まれ故郷に戻って自分の領土を持つこと、クリーブと父との確執の終焉?などなど。。
結構つかれましたねえ。
チェッサは、ものすごいヒロインですね。このシリーズの中でも最強です。処女なのに3回も妊娠して、それを回りに信じ込ませてしまうんですから大したものですね。そんなチェッサに、女を信用しないはずのクリーブもいつの間にか信頼するようになり、愛するようになる。だんだん優しくなっていくクリーブは最高です。よんでで、甘い気持ちになる感じ。そしてキリ!どんな姫に育つのでしょうねええ。すでにいっぱしの賢い女の子であるのに、チェッサに育てられたら。。。

敵ながら憎めなかったのがケレック!主には恵まれないけれど、使命には忠実。
なんども失敗して、もういや!って言いたいだろうに、またもどってくる。ご苦労様です。って感じでね。

楽しいシリーズでした!