カリブに燃える愛

シークとかでないのが新鮮でした。
物凄く矛盾しているヒーローが印象的でした。

貧しい貴族の娘として7年前に社交界にデビューしたソフィアはハンサムでたくましく、魅力的だが伯爵家の次男坊として地位も財産も無いクリスに恋をしてしまう。クリスも美しく素直なソフィアを愛するようになるが、ソフィアの家族は傾いた家を立て直すためにソフィアを裕福な男に嫁がせようと画策する。家族が目をつけたソフィアへの裕福な求婚者はクリスの親友、デズモンドだった。
ソフィアの意思とは関係なく進む縁談話は、ある時親友のクリスとデズモンドの諍いの元になり、酔った二人は決闘を行い、お互いに深刻な事態を避けようとした結果、不幸な事故によりクリスはデズモンドを殺してしまう。女のために親友を殺してしまった事実とソフィアが彼を愛していなかった事実に打ちのめされたクリスは以後の人生を海上で過ごしてきた。
そして7年後の現在、家族の陰謀によって義兄の借金の方に身を売られそうになったソフィアが逃げ込んだ船は、ずっと恋焦がれてきたクリスの船だった。クリスは思いがけないところで再開したソフィアにびっくりし、7年前よりもさらに美しくなったソフィアに、冷たくしたり、引きよせられたり感情をもてあましてしまう。2人はクリスの目的地ジャマイカまで一緒に生活し、そこで別れることにしようとするが・・・・

 抱きしめたり、突き飛ばしたり。愛撫したり、親友のことを無言で責めたり。とにかくジェットコースターよりもころころと変わるヒーローが少し心配になるほどでした。
ヒロインは、お嬢様ながら苦労を重ねてきた結構いい子で、自分の望むものをしっかりとらえているところもグッドです。回りのあれやこれやも面白いですが、自分の気持ちにやっと気づくヒ-ローの遅さにむかつきを通りこしておかしくなってきます。
メイスンの作品は、どれも似たりよったりでしたが、これは一風変わってて、おもしろかったです