戦士と誇り高き王女

ヴァイキング・シリーズ2作目ですが、おもしろかったです!
1作目よりもよいし、好きですね。
誇り高くてプライドを振りまわすラーレンと冷静で包容力があり、大人の男性ながら少年のようなすがすがしさが残るメリックの組み合わせは最高ですね

ヴァイキングの首長として故郷の村のために商いの旅の途中で立ち寄った市場で、メリックはある奴隷から目を離せなくなる。いかにも痩せこけて汚く元気がない少年だったが、瞳の美しさに目を奪われた。その少年の弟を説明できない衝動で購入し、その少年が悪徳商人に売られたことを知ると、かわいそうな弟のために、と思いながら助けにいった。すでに自力で脱出しようとしていた少年をつれて逃げだしたメリックは、少年が商人にひどくむちうちされて弱っていることに気づき手当てしようとする。
少年の服を脱がせて、奇妙なことに気がついた。背中も腰も、どうみても男のものとは違うのだ。。。
奴隷の少年は、女だった。。。

 
という始まりです。
この奴隷がラーレンなわけですが、王女から奴隷にされて、4歳の弟をかばいながらも2年間生き抜いただけのことはある、肝のすわった女性です。非常にプライドが高くって、常に上から目線。でもまだ幼さがあり、なんとなく手を差し伸べてしまいたくなる必死さと情熱があり、ヒロインとしては良い感じです。(わがままもないしね)
対するメリックは、1作目からだいぶ成長して好青年になってました。父と母のような永続的恋人状態でいられる妻をほしがり、ラーレンのきゃしゃさに心を痛めながらも彼女の強さ美しさにどんどんのめり込んでいきます。なんとしても守りぬこうとする優しさが全体にあふれていて、こういう感じですきですね。この包容力!たまりません!
そしてラーレンの弟タビーとメリックの友情?絆?愛情は全体として優しい気持ちになれるところで、不思議なつながりを作った二人はラーレンを守る絆になり、ラーレンを動かす力になって、物語の上では重要な要素になってきます。
陰謀あり、欲望ありのどろどろ人間関係は、コールターですからね、やはりうまいですね。
敵も味方もあり、時々入り乱れて、どっちなの??ってドキドキするのも、やはりたのしい。
すっごく楽しみましたん。