事件記者カーラ 告発の代償

本格ロマンティック・サスペンス。
なんだか、このジャンルはひさし振りだったので期待して読み始めましたが、期待を裏切らないおもしろさ!一気によんじゃいました。

 シングル・マザーとして4歳の息子を1人で育てながら新聞記者をしているカーラは、友人で同僚のホリーに誘われて飲みにゆき、めずらしく3杯もマルガリータを飲んでほろよい気分になったところを、以前から気になる存在だったリース・シェリダン議員と出会い、酔っ払ったカーラはワイ談で絡しまいます。翌日自己嫌悪に陥るかーらでしたが、リースから後日連絡があり、正式なディナーの誘いを受けます。魅かれあう2人。
しかし、毎日の子育てと仕事に追われるカーラには恋する時間はない!と自分に言い聞かせ、浮かんでは鮮やかに蘇るリースの姿を忘れようとしていた。
そんなカーラにある環境問題について内部告発の連絡が入る。
優秀な記者であるカーラは次々と調査を行い、事件の概要をつかみかけようとしていたが、ある日自宅に「深入りするな!家族を危険にさらすぞ!」という強迫電話が入るようになる。
子供も大事、キャリアも大事と悩みながら、さらにリースとの関係がどんどん深くなり、そして事件もどんどんひどくなるが・・・・

 


ヒロインは、5年前に妊娠したことを告げると恋人に中絶を求められ拒むと愛し合っていたはずの相手にあっさり捨てられた傷を未だ引きずっています。男性なんて信用できない。と心の中で思っていても、リースの真摯な態度で常にカーラの気分を考え、癒してくれる姿勢にのめり込んでいきます。
このリース!良く出来た人で、こんな人いないよ~ってくらいいい人。子供が好きで高校で政治を教えていたら、教えた内容について生徒からじゃあ、先生が政治に参加すればいい!って一言で上院議員になっちゃうくらいストレートで単純な人です。上院議員をやっていても、いずれは教職にもどり、実際に体験したことを生徒に教えたいっていうくらいですから、すごいです。

そんなリースに包まれて、5年もの間一人で仕事も子育ても完璧にこなそうとしてきたカーラはいやされていきます。2人のまわりには、カーラの調査する事件のせいで不穏な事件が発生して、ハラハラ、ドキドキ。誰が味方で誰が敵なのか!結構ドキドキしましたよ。
代償って題名にもあるからね4歳の息子が大丈夫なの~って点もどきどき。
最後のエピローグは、ハッピーエンドでまとまってて、ほろっとくてグッドでしたしね。
気に入りました!

こういうサスペンス絡みのロマンスはやっぱりおもしろい!
カーラの所属する新聞社のチームの女性を主人公にスピンオフもあるようなので、そちらも翻訳されることを願っています。