鏡のなかの予感

2004年暮れに出版されたディレィニィ一族の過去・現在・未来のオムニバスです。
アイリス・ジョハンセン、フェイリン・プレストン、ケイ・フーパーがそれぞれ書いてます
未来が見える鏡をめぐる話ですが、結構おもしろいです。

 

<<過去のクリスマス>>
ジョシュアとライジング・スターの息子ケヴェインは、混血ながら莫大な遺産を相続したために自堕落に好き勝手をやっていたが、一方で殺し屋に命を狙われる危険な生活を送っていた。娼館にいたところをいとこにさとされ、家に戻ってみるとジプシーの娘が祖母に与えられていた鏡を求めてはるばるアイルランドから旅をして、キララに忍び込んでいるところだった。
やせっぽちのジプシーの主張に興味を覚えるとともに、ジプシーの娘・ザラにも強い興味をいただくケヴェイン。ザラがいうには、祖母は先見の鏡をもっていたという。

<<現在のクリスマス>>
大学を卒業と同時に一族の会社に就職し、一生懸命頑張ってきた5年間。ブリアは自分のやってきたことに満足しながらも長い休暇の必要性を感じていた。故郷のキララ牧場にもどったブリアは、屋根裏でクリスマスの飾りつけを探索中に、ある鏡にうつった若かりし日の両親の姿を見る。
いったいどういうことか分からないままだったが、ある日鏡が見せた光景はブリアが恋に落ちる様を見せたいた。激しく熱い恋に。


<<未来のクリスマス>>
父の死の知らせと鏡がオーストラリアにすむブレッドの元に配送されてきた。キララを後継するものとしての証だったが、鏡を見た瞬間、キララの危機を見たブレッドは、長い間戻っていなかったキララに戻ることにする。そこでブレッドを待っていたのは相変わらず美しい昔のブレッドの恋人、キャシー。そして同時に父の2番目の妻であった女性だった。

それぞれ時間も違うし、背景も違うんだけど、未来が見える鏡に求めることは一緒です。
そして見えてしまったときの反応、それが悪いことだった時に反応も、ある意味では一緒かな。
なんとしても立ち向かっていく。っていう感じが。
それぞれ、熱いロマンスで短い割によく人間関係もまとめてある印象でした。