氷のハートが燃えるまで

この賭けの行方の続きです。
おなじみのご近所さん勢ぞろいで、前作よりももっとファミリー化してきて、楽しかった!

 

ラスベガスのイタリアをイメージしたホテル、アヴァンチェラント・リゾート・ホテルのダンスチームの一員としてステージではなやかに踊るカーリーにはいくつか悩みがあった。
つい最近、カーリーがベイビーとよぶペット達に仲間入りしたルーファスがまず一つ。カーリーは捨て犬や捨て猫を拾って訓練し、ペットセラピーのボランティアとして癌に侵され通常の生活も味わえない子供たちをたびたび訪れていて、ルーファスもそのように訓練しようとしても一向にいうことを聞かない。どうすればいいのか?
そして、そのルーファスの鳴き声を聞きつけ、カーリーを無責任でしつけもできないばか女と決めつけているロボットのような冷徹な隣人ウルフガング。とにかく会うとイライラする。
そして3つ目は、親友のトリーナもコンドミニアムでの母のようだったエレンも素晴らしい恋愛の末に結婚に向かって進んでいること。結婚はしたくないけれど、永続的な関係がほしい・・・
でも、男日照り。
そんなカーリーにストーカーが出現。

 
そしてロボット人間には16歳の反抗期な少年ニックが居候をすることになった。仕事で忙しいウルフよりもカーリーたちと過ごすことが多くなってしまうニック。
カーリーに魅かれ流れも自分の夢と合わないから、と彼女から遠ざかろうとするウルフ。
ウルフにイライラさせられながらも、性的衝動も男性的魅力もびんびんに感じているカーリー。
加えて前作からの顔見知りの皆様。
とってもたのしかったです。
恋愛小説ってお互いしか見えてこなくなっても不思議ではないのに、この話は恋愛すればするほどまわりの交友関係が広がっていきます。
カーリーの姉御肌なところは前回から相変わらずで、そんな姉御がウルフにひかれながらも口ではウルフのくそまじめなところや、さみしい夢にしがみついているところをけなしても密にウルフの夢を応援し、置いて行かれる分の涙は隠せちゃうところがよいですね。

そしてウルフは、自分の目標のために笑いも友情も何もない中で必死に生きてる。そして、過去の傷が深すぎるから?それをさみしいとも思わない。
いきなり16歳の男の子を預けられた叔父としても、同級生の親と仲良くしたり、カーリーのアドバイスをちゃんと聞いたり、なかなか大したものだと思います。
でも、いったんカーリーと付き合いだして、メロメロになってからはすっごくかわいくなっちゃいます。
最後の方なんて、もう!笑っていうくらいに、甘~くなっちゃって。
たまらない!

スーザン・アンダーセン最高!
次もあるのかな?
ぜひ、この作家さんもコンスタントな翻訳をお待ちしています!!