夜明けが来るまで見られている

ひさしぶりに、トラブル・シューター以外のスーザン・ブロックマンです。

でも、なんかセクシーでハンサムで、少し人生に疲れた男健在!

ケイトはセクシーな姿をしながらも、文房具メーカーのCEOをして会社復興を成功させた実績のあるキャリアウーマン。自身も若いころ映画に出ていたこと、元夫が監督であること、そして映画を作りたい!(実は脚本も書くスーパーウーマン)思いを実現させるため出演者のオーデイションを行っていた。
そこへ容姿、演技は今回のヒーローにぴったりだが、5年前に酒とドラッグで身を滅ぼしたジェリコがやってきた。ケイトは、ジェリコの飲酒やドラッグの問題により撮影スケジュールが遅れるのを恐れジェリコを落とすが、監督のヴィックはなんとしてもジェリコを使いたい。また、天才子役ともてはやされるスージーが最低出演料でも出演する条件とすてジェリコを共演を申し出てきた。

しかたなくケイトは侮辱的ともいえる契約条件を提示する。その契約ではジェリコは24時間監視され、毎日持ち物検査を受け、ドラッグ検査を受け、撮影期間中一人で行動することができないものだった。最初は激しく抵抗するジェリコだが、ジェリコ自身のエージェントや精神医の友人に「信用のない今の状態ではそのような条件は今後も考えられる。今回うまくできれば道は開ける」という前向きな意見だった。ジェリコ自身も脚本にほれ込み、主演のララミーを演じたいと思っていた。この映画の出演できればアカデミーも取れるかもしれない。そうすれば。。。。
ジェリコは契約にサインする。

撮影は緊張感を持ちながらも順調に進んでいたが、ある日ジェリコが遅刻する。ついにやったか!と激怒してジェリコに元に訪れると、ジェリコは監視員に全裸で手錠をかけられ身動きできない状態だった。用事のある監視員が自分が留守の間、ジェリコを拘束しておいたのだった。監視員にケイトは激怒し首しするが、変わりの監視員が見つからず結局ジェリコの監視をケイト自身がやることになってしまった。ケイトとジェリコ。出会った瞬間から引かれるものを感じながら、奔放なセックスだけの関係に興味のないケイトはジェリコに近寄ろうとはしない。ジェリコは美しくまじめで、よく気の利くケイトに、契約時から抱いていた敵意が消え、親愛や友情を感じ始める。
そして映画の撮影は進むが。。。。

 
幼いころからアル中の父親は定期的に母親を虐待する家庭でそだったジェリコ。長兄がゲイになり、次兄がレイプ犯として投獄され、姉は17歳で妊娠して結婚。何か辛いことがあるたびに映画館に逃げていき、厳しすぎる現実から逃れるために演劇ごっこをして成長してきた。デビューして有名になり、長兄と一緒に写った写真が元でゲイと間違われ、そのせいで長兄を避け死に目に会えなかった自分を責め、ついには身を崩すほどに酒とドラッグにのめりこんでしまう。しかし姉からの「父親そっくりだよ」の言葉に必死に更生に努め、復活してきた男性です。
どんなにセクシーでハンサムでもめんどくさそうな男性ですよね。
ヒロインのケイトは美人ででっかい胸のために幼いころから男子のいたずらの対象にされ、さんざん傷つけられてきた過去を持ちます。それでも映画が好きで、失敗にもめげずない頑張り屋さんです。
すでに一度結婚で失敗してるケイトはジェリコに猛烈に引かれながらも永続的な関係を望むために抵抗します。それでも、見た目よりもまじめで男性味あふれる包容力、優しさにふれ除所に心を開きついには恋人同士になります。しかし、ジェリコの優秀すぎる演技力と強烈な自己抑制力のために常にジェリコを一歩離れていると感じるケイト。もっと感情を見せてほしいのに、もっと頼ってほしいいのに・・・・私ではだめなの?

期待以上のおもしろさでした。
主人公2人のトラウマだらけな過去を乗り越えて心を通わせ合うところや、サブストーリーの幼い恋。映画製作の裏話的な話も盛りだくさんで、あっという間によんでしまいました。