追憶の重さ

裕福だった父が亡くなり、遺言の内容が明かされた。
大嫌いな父のビジネス・パートナーのペリーと結婚して子供をもうけることが条件だった。
ジェシカは常に無条件では愛してくれなかった父に傷つきながらも、遺産を放棄することを決める。
しかし、ペリーはなんとしても遺産を手にいれるためにジェシカと結婚しようとする。
夢中で逃げるジェシカ。そこに、教師のエマを待っている汽車を出会い、無我夢中で自分をエマといつわって汽車にのってしまう。
 汽車はえんえんと旅をつづけ、たどりついたのは鉱山主のマケインのまつシャイアンという町だった。エマことジェシカを

父と母が働くお屋敷の御曹司ジェイと幼いころから仲良しだったレベッカは、14歳のころからジェイを異性として意識するようになる。かなわぬ片思いであってもおかしくない身分違いだったが、16歳の夏に再会したジェイから、魔力のような力で操られるようにして抱きすくめられ、愛を告白され、レベッカは抵抗することもできずにすべてをささげてただひたすらにジェイを愛した。

短い夏は間もなく終わり、ジェイは独立のための準備としてアメリカに旅立っていった。その後まもなくレベッカは自分の体の異変に気づきジェイに手紙を書くが、その結果がジェイの父からの叱責と手切れ金だった。守ってくれるはずの母も、レベッカを責めて、戻ってくるなといって追い出したのだった。

あれから10年。今手にしている新聞には母が危篤のためすぐ戻れの連絡がジェイの名で書いてあった。暗い気持ちで故郷を訪れたレベッカを待っていたのは、10年の間に少しやせ、冷酷なまなざしを見につけたジェイだった。

 
16歳で一人で出産--- 現実的に考えればとても大変だったと思いますが、レベッカはさらに裁縫やデザインの才能を生かして自分のブランドを立ち上げ会社を起こして成功しているのですから立派です。
ジェイの冷たい仕打ちやレベっカの母の病気になるくらいの自責の思い、レベッカとキットの失われた10年。それぞれがつらい思い出を何とか消化し、乗り越えていく様はつらいけれど絆が強まっていくところがよいですね。

ジェイについては、16歳の娘に手をだしてしまう節操のなさ?といくら感情的になったといえレベッカを殴ってしまうところがいただけないのですが、適役オリビアに騙されたとわかりレべっカに今まで隠してきた自分の愛情を素直に出すところや、レベッカとキットのお披露目のパーティーでの毅然とした姿でなかなかポイント高いヒーローです。
レベッカは、少し感情的になりすぎる気もしますが、辛い思いをしてきたわけなので仕方ないかな~とおもえるヒロインです。

とにかくラブラブです。