野に咲く白薔薇

キャヴェンディッシュ家のお話です

 

キャヴェンディッシュ家3男トーマスは動物たちにはやさしい寡黙な男。父親からは馬鹿のように扱われているが、実は内気でデリケートな心と聡明な頭脳を2人の意地悪のすぎる兄やまわりの人間から隠す仮の姿だった。先代の王の娘を託されたエドワード・ブラントンはキャヴェンディッシュ家の保護を得るため、寡黙だが叡智の光を瞳に宿した少年とアリシアの婚約を決めるのだった。
まだ幼い少年少女だった2人にとっては、かすかな記憶にしか残っていなかったが。

本来の約束、アリシアの18歳の誕生日の1年前に状況は悪化し、アリシアのことを現在の王が探し始める。また先代の王の忠実な家来であったブランブトン卿もあやうい立場になり早々にキャヴェンディッシュ卿にアリシアを託して妻とともに逃亡の途をたどりたいところだったが、接見を申し込んだキャヴェンディッシュ卿は現れず、変わりにトーマスが現れたのだった。トーマスは父と2人の兄が亡くなった事を告げ、アリシアと面とむかったとたん、文字通り氷つき、そして逃げ出してしまった。
トーマスの愛犬、以前来たときに仲良くあそんだジョージィーだけがアリシアを歓迎してくれた。
不安ながらもブランブトン卿は出発する。トーマスの花嫁としてやってきたアリシアを憎々しく思うのは、トーマスの兄嫁のイザベルだった。イザベルは以下にしてアリシアを追い出すかと考え、まず脅してみる。しかし脅しごときに屈するアリシアではなかった。イザベルと正面切って対決しないようにトーマスの力になろうとするアリシア。そんなアリシアに一目ぼれして衝撃のあまり逃げ出し、おもわず狩にいってしまうトーマス。どうやって自分の気持ちを表現してよいかわからず口でいえないことを詩に託し、毎朝アリシアに届ける。そして通常は冷静な領主の役目を必至にこなしていた。
詩を受けったアリシアは、送り主がわからず困惑する。そしてトーマスの従者ではないかと疑いを持ちかえって詩を受け取るのはよくないことと、読むそばから燃やしていってしまう。
なんとなくしっくりいくアリシアとトーマスにイライラしたイザベラはむかつきのあまり暴言を吐き、ついにはトーマスに撤去を命じられる。
しかし姉妹が大勢いる城にもどったらおしまいと思ったイザベラはなんとかトーマスを丸めこもうとする。その時、トーマスはアリシアに向かって「あなたは何者なのか」と問いただしているところだった。

 先代王の隠し子ってのは結構あったんでしょうね。
歴史上に現れずにこういう形で、他の歴史に吸収されていった方々も多いんでしょうね。
まあ、トーマスのシャイ加減は閉口もので、よくアリシアがにげださなかったな~と感心してしまうくらい。でもとてもやさしく情緒豊かな男性で犬たちをよく可愛がっています。アリシアにも優しいけれど、情熱をどう表現してよいかわからず署名なしの詩を書いて、従者にもたせたのはまずかったね(^^

以外に兄嫁のイザベラは好きですね~
実家に戻れば姉妹だらけの家で妹ベットが共用。服もお下がり。。ではね。いやですよね。
そのためならなんでもする根性が好きですね。

特にすっごくおもしろいわけではないのですが、普通におもしろいですよ