憂いの騎士

赤毛で美しい剣の使い手で、男勝りのヒロインのはずなのに、よわよわしい表紙で不満ですが、憂いってるイメージなのでしょうか?
ハーレクイン文庫の表紙は大好きなのですが、これはちょっと、イメージと合わなかったなあ。

父を亡くし、ロークレアの女主人になったジリアンは、父の部屋で婚姻誓約書を見つける。幼な馴染みのラナルフと愛し合い、いずれ結婚することになると信じていた日々のあと、ジリアンが純潔をささげた翌日にラナルフは姿を消しそれきり戻ってはこなかった。婚姻契約書に書いてある内容が本当であれば、ウェールズの血を引くジリアンがラナルフと結ばれることは内容だった。

ジリアンの父が亡くなり、度重なる襲撃に悩んだジリアンはジョン王に保護を要請する。ジョン王は廷臣のニコラス・タルボット卿をジリアンの後見人として送り込んできた。タルボット卿の右腕は、二度と会うことのないと思っていたラナルフだった。ジリアンはラナルフを憎み、もう愛していないと思っていたが、4年の間に成長しさらに精悍な青年になったラナルフはジリアンの心を乱す存在だった。

自らの過ちへの償い、自分の名誉の回復に努めるラナルフは想像以上に美しく成長したジリアンに、近寄ってはいけないと思いながらも、しばしば自らを見失い彼女の魅力に屈してしまうのだった。

ジリアンの領地にやってきた後見人とその軍によりロークレアに平和が訪れたかのように見えたが、密く進行する黒い企てがあって。。。

 
ヒロインは男勝りの剣使い(幼いころは男装して戦いの練習をしていたらしい)で幼いことはヒーローと同等の腕前。数字にも強く語学堪能、書物にも日ごろから親しんでいる聡明な女性。というか、13世紀の時代にはありえないようないい教育を受けた女性だった。普通なら疎遠にされる聡明さを愛しているヒーローはヒロインを大事にするあまり4年前の別離をきめたわけなんだけど、未練たらたら。結局のところ考えを改めヒロインと一緒にやっていこうとするところは、話的にはいいんだけど、男としてそれでよいの~。と聞きたくなるところも。。。

でも、まあハーレクイン・ヒストリカルの中ではよくまとったよい話だとおもいます。
続きもあるしね。