見つめあうたび

エセックス・シスター第2話目で、一回目読んだときはあまり感銘を受けなかったのですが、長女テスの話が気にいったの再読。

 

4人姉妹の2番目アナベルは貧乏はスコットランド貴族の次女として生まれ、幼いころからその数字の才能を父に利用され、生活費を捻出する義務を負ってきた。馬に入れ込む父から生活費を得るのは至難の業で、父にうとまれながらも姉妹で生き抜くために頑張ってきた。極貧の中から日々の糧を編み出すアナベルは、いつしか将来に望むものをはっきりと意識した。死ぬまで食べるもの、着るものに困らない、数字を見ないですむ暮らしを提供してくれる夫を見つけること。そのために美貌に磨きをかけ、男を引きつける笑い方を覚え、腰を揺らして歩き、女性らしさを見せつけてきた。
そして、見た目ははなやかではないけれど、そこそこの身分と死ぬまで安泰に暮らせそうな貴族との婚約が決まりそうだった。
しかし、ずっと恋していた男と駆け落ちしたわりには愛にあふれた結婚を得られず、思い出を作るほども一緒にいることをできなかったことを嘆き続け、無謀につっぱしる妹イモジェンのせいで、アナベルは裕福なイギリス貴族との結婚の夢をあきらめ、貧しくて裕福な花嫁を探しにきたはずの、ハンサムでたくましいユアンと結婚することになってしまった。
ユアンは、「イギリスで美しい人とダンスしろ」という修道士の言葉にしたがってロンドンまできたが、結婚したいと思ったアナベルにはプロポースしてもダンスを申し込んでも受け入れてもらえなかった。そんなところで舞い込んだスキャンダルによってアナベルと結婚することになったユアンは、特別許可証を持ちながらも、スコットランドまでの道中にアナベルを口説き落とし、心からユアンと結婚したいと思ってほしい。と思っていた。

 
一作目では威勢がよくって、高飛車に貴族との結婚を豪語していたアナベルの姿はあってこそ、ここでその夢を砕かれた悔しさ、みじめさが生きるのだな、とやはり順番どおりによみたかった。。。と思いました。。。まあ、仕方ないのでしょうが。。
落ち込んでいるせいか、アナベルがおとなしく少しがっかりですが、アナベルに損得なしで好きになってほしいユアンが農家に2,3日アナベルと住みこんで、二人でなれない生活をした後のアナベルの怒りはすっきりしました。そうそう、あんまりロマンチックすぎる男もねえ。

でも、ユアンは全体的に素敵な男性で幼いころに両親をなくし愛を知らずに育ちながらも、嫁いでくる途中で襲われ気がふれてしまった許嫁も、その子が産んだ男の子も大切に育てていて、懐の深さを感じました。そんなユアンに包まれて、過去の貧しさゆえにすさんだ?アナベルがいやされ、幸せになっていく様はほほえましいですね。
最後のナナの活躍もほほえましく、めでたしめでたしです。

次はいよいよ妹イモジェンの登場?!期待してます