まなざしは緑の炎のごとく

「炎と花」のブランドンとヘザーの息子、ボーがヒーローのお話です。 このお話は、ファンの要望にこたえる形で書いた、異例のファンサービス本だそうです。 そのせいか、よくツボが抑えられていて、まんまとはまりました。 後見人の突然の死により、後見人の甥に私物も何も取り上げられ住んでいた家から追い出されてしまったセリニーズは、なんとか生まれ故郷の叔父の元に帰ろうとアメリカにわたる船を探していました。船を探し、しかしお金がないことから困っていると、船の持ち主は幼いころ教師の父の教え子だったボーであることがわかり、ボーにお金を借りに行きます。 ボーは美しく成長したセリニーズに驚き、思いのほかひかれながら助けの手をさしだします。 そのころ、セリニーズの後見人の甥はある理由からセリニーズを拉致しようとします。ボーはセリニーズの身を守るために便宜結婚を申し込むのでした。

 

 結婚してからの二人は、無理に離れていようとします。船の中では一緒にいたいボーと離れていようとするセリニーズのやり取りが続きます。実際、絵も上手で美しくて人柄もいいセリニーズにボーはメロメロな訳ですが、そこはあの父の息子ですから、なかなか認めたりしないわけです。
チャールストンに無事につくと、それぞれの家に帰り離れ離れになる二人。ボーは一人でいたかった筈なのに、夢の中でのセリニーズと過ごした夜が忘れられず(⇒実は夢ではなくて熱にうなされたボーがセリニーズとの初夜を迎えたのですが)、どうにかしてセリニーズともう一度親しくなろうとがんばります。セリニーズは、子供ができたからといってもボーの負担にはなりたくないと一人で頑張りますが。。。そこへ絵に描いたようなライバル?意地悪な女性が登場してきてボーに告げぐちです。「セリニーズは妊娠してる」と。ボーはすかさず、「僕の子だから」とうれしそうつげ、セリニーズを迎えにいくわけです。
そこから何ともラブラブで幸せな二人で、読んでても幸せになりましたね。
ヘザーやブランドンも出てきて、まだまだラブラブだったし、何よりもアビゲイルもハティも元気そうで懐かしかったですね。素敵なラブストーリーです。

素敵すぎて結局、「まなざしは緑の炎のごとく」を2回読み直して、そして「炎と花」の再読になっちゃうのでした。