忘れがたき記憶にとらわれて(ケリー・ボーゲン)

さる侯爵に望まれて身分違いの結婚をしたヒロイン。しかし結婚生活は過酷なものだった。夫は日常的にDVを繰り返し、自分だけでなく義理の娘の命さえも危険な状態に。。。意を決したヒロインは自作自演で自分と義理の娘を殺し、姿を消した。

その数年後、夫がヒロインによく似た女性と結婚しようとしているという。彼女がヒロインと同じ運命をたどるのは目に見えている。ヒロインは彼女を助けるため、戦争から戻って戦争での経験から酒浸りになっていたヒーローを今回の救出劇のお助け役として雇うことに。。

 

ヒーロー自身も戦争のPTSDと実の弟を戦争でなくしたことから全然立ち直っていなかったのに、自分の命を危険にさらしながら、家庭で虐げられていた女性を救い出しているヒロインの姿にほだされ協力し、尊敬と敬愛の感情を持つようになり・・・

ヒロイン自身の体の描写はかなり痛々しいですが、気持ちまだ負けていないのがすごい。

夫の執着もすごいけどねえ。

その執着によって夫が亡くなり、めでたく結ばれる2人でした。夫が生きていると戸籍上死んでても、面倒だものね。ロマンス小説ですが、強くでリーダーシップのあるヒロインにそれに従いサポートするヒーローってことで結構珍しいパターンかな。結構気にいって読めました。